水虫とは、白癬菌(はくせんきん)と呼ばれる菌が皮膚・毛・爪内に入り込むことによって生じる感染症です。
例えば、足の裏や足の趾に水疱ができたり、皮がむけることで、痒みや不快感といった症状があらわれます。
ただし、まったく自覚症状が無い方もいらっしゃるので注意が必要です。
水虫の種類と症状
趾間型
足趾(足の指)の間の皮がむけ、症状が進行すると、白っぽくふやけたりするタイプです。
小水疱型
足の裏の土踏まずや、足の側面部に小さな水ぶくれ(水疱)ができるタイプです。
この水疱は、1週間ほど経つと乾燥して皮がむけるため、一見完治したかのように見えますが、他の部分に新しい水疱ができ、広がっていくため注意が必要です。
角化型
足の裏、特にかかとの角質部分が硬くなり、表面がごわごわとして白い粉がふいたようになります。
冬場はヒビ割れやアカギレのようになってしまうこともあります。
爪水虫(爪白癬)
爪の先から白~黄色に変色し、爪が厚くなります。
そしてその爪の下がボロボロになるのも大きな特徴です。
痒みはないため、自覚していらっしゃらない方もいます。
水虫の治療
水虫の治療には、まずは塗り薬(抗真菌薬)を使用します。
しかし、角化型や爪白癬や毛に白癬菌が寄生している場合は、飲み薬を飲まないと治らないことが多いです。
飲み薬に不安のある方には、最近は、爪白癬にかなり有効な塗り薬も出てきています。
通常の足白癬であれば、塗り薬を毎日続ければ、約2週間程度で見た目は良くなります。
しかし、白癬菌は完全には消失せず残っています。
また、見た目の症状が無い部分にも白癬菌は存在しますが、多くの患者様は症状のある部分にしか薬を塗りません。
足趾から足裏全体に最低4週間(場合によっては8週間)毎日塗り続けることが大切です。
日常での注意点
日常生活の中で大切なことは、該当する部分を常に清潔に保つよう心掛けることです。
例えば、長時間靴を履き続けた後の足は、汗や分泌物で思った以上に汚れてしまいます。
靴下を履く際には、できるだけ通気性のよい素材にしたり、室内ではスリッパ履きにするなど、足を乾燥した状態に保つようにしてください。
帰宅後はすぐに靴下を脱いで、足をきれいにして清潔にしましょう。
また、ご家族で水虫に感染している方がいる場合は、スリッパやサンダルの共有は避けるべきです。
また共有しているお風呂の足拭きマット(ほぼ100%白癬菌が存在します)をこまめに洗濯したり、場合によっては別にするなどの対応が必要です。